イエス・キリストは何人だったんですか?
こんな疑問にお答えします。
✔ 本記事の内容
- イエス・キリストは何人だったのか?
- イエスが特定の民族に生まれた3つの意味
- 【おまけ】イエスの弟子たちは何人だったのか?
✔ 本記事の信頼性
- 筆者は、クリスチャン歴40年以上
- 約20年間の牧師としての経歴
- キリスト教の主な著作を読んで得た知識
この記事を読むと、イエスが何人だったのかがはっきりと分かります。
カンタンに解説しますので、ぜひ、最後までご覧ください。
イエス・キリストは何人だったの?【わかりやすく解説】
結論からお伝えすると、イエス・キリストはユダヤ人でした。
イエスは紀元1世紀、ローマ帝国が地中海世界を支配していた頃、ユダヤ人の両親ヨセフとマリアの下に生まれました。
イエスは生後8日目にはユダヤ人男子がみな受けた割礼(かつれい、男性器の包皮の一部を切り取る儀式)を施(ほどこ)され、ユダヤ人の様々な儀式を守って育てられたのです。
毎週土曜日の安息日(あんそくにち、ユダヤ人の礼拝と休息の日)には、イエスは両親といっしょに会堂(シナゴーグ)に行って神を礼拝し、毎年両親に連れられてエルサレムまで行って、ユダヤ人の三大祭りの一つである「過越(すぎこし)の祭り」にも参加していました。
さらに言えば、イエスの両親はユダヤ人の先祖アブラハムとダビデ王の子孫であった※1ため、イエスはダビデ王の血を引いていました。
イエスはユダヤ人の家に生まれ育ち、ユダヤ人の義務を果たしていた、真のユダヤ人だったのです。
※1 ダビデ王をふくんだイエスの系図がマタイによる福音書1章とルカによる福音書3章にあり、マタイ版はイエスの養父ヨセフの家系、ルカ版はイエスの母マリアの家系の系図と考えられています。つまり、イエスの両親はダビデ王家の血筋だということになります。
イエスがユダヤ人として生まれた意味(1)~神の真実の証明~
イエスがユダヤ民族に生まれた第1の意味は、神の真実が証明されたことです。
旧約聖書の時代、神はユダヤ人の先祖アブラハムとその子孫を神の民として選び、やがて救い主を送ると神の民イスラエル(ユダヤ人)に約束していました。
神は救い主がダビデの子孫から生まれるとも、預言者を通して予め語っていました。
イエスが神の約束と預言通りにユダヤ人として、しかもダビデ王の子孫として生まれたことは、神が約束を真実に守ったことの見事な証明だったのです。
神はユダヤ人への約束を真実に守って救い主イエスを送りました。
聖書の中でわたしたちに約束していることも、神は真実に守ってくれると、わたしたちは信頼することができます。
イエスがユダヤ人として生まれた意味(2)~わたしたちの本当の身代わりとなるため~
イエスがユダヤ人として生まれた第2の意味は、わたしたちの本当の身代わりとなるためでした。
わたしたちは現代の日本で、日本人として生まれ育ちました。
同じように、イエスは特定の時代(紀元一世紀)、特定の場所(ローマ帝国統治下のユダヤ)に、特定の民族(ユダヤ人)の一人として誕生したのです。
つまり、わたしたちと同じく、イエスは本当の人間であったということです。
実は、わたしたちが罪とその罰から救われるためには、他の誰かがわたしたちの代わりにその罪と罰を引き受けなくてはなりません。
神の子イエスが真の人となったのは、わたしたちの身代わりとして十字架で死に、わたしたちを罪の罰から解放するためだったのです。
イエスが人になったように見えただけなら、イエスはわたしたちの身代わりにはなれませんでした。
しかし、わたしたちが髪、目、肌の色などの日本人の特徴を持っているように、神の子イエスはユダヤ人としての顔立ちや髪、目、肌の色などの特徴を持つ本物のユダヤ人、つまり、本当の人間になりました。
神の子イエスは、神でありつつ、同時にわたしたちを罪から救うために真の人間となったのです。
ですから、イエスはわたしたちの本当の身代わりとなれたのです。
イエスがユダヤ人として生まれた第2の意味は、わたしたちの本当の身代わりとなるためでした。
偉大な神の子がわたしたちを救うために本物の人間になった事実に、神の子イエスの愛がはっきりと現れています。
リアルな人間となった神の子イエスの十字架の死は、確かにわたしたちを罪から救う効力があるとわたしたちは確信することができます。
イエスがユダヤ人として生まれた意味(3)~わたしたちの代わりに愛の律法を守るため~
イエスがユダヤ人として生まれた第3の意味は、わたしたちの代わりに愛の律法を守るためでした。
実はわたしたちが罪から救われて天国に入るためには、2つの条件をクリア―する必要があります。
1つは、誰かがわたしたちの罪の罰を身代わりに受けてくれることです。
2つ目は、他の誰かがわたしたちの代わりに神の掟(おきて)を100%守って、完全な愛の生涯を生きなくてはなりません。
どうしてそんな条件があるかといえば、天国はきよく、愛に満ちた神のいるところであるため、そうではない人間は入れないからです。
イエスが十字架の上でわたしたちの罪の身代わりに死んだことで、1つ目の条件は満たされました。
そして、誕生したときから十字架の上で死ぬときまで、イエスが神の律法を完全に守り、神と人を愛する生涯を送ってくれたおかげで、2つ目の条件も見事にクリアーされたのです。
神の律法はその頃ユダヤ人に与えられていたため、神の子イエスはユダヤ人の赤ちゃんとして生まれました。
イエスは生後8日目に、神が旧約聖書の時代に定めた割礼(かつれい、男性器の包皮の一部を切除する儀式)を受け、その他の様々な儀式や掟(おきて)を守りました。
十字架の上では、自分をはりつけにした敵さえも愛して、イエスは神と人を愛する人生を走り抜いたのです。
イエスがユダヤ人として生まれた第3の意味は、イエスが神の愛の律法を完全に守って、わたしたちを天国に入れるようにしてくれるためだったのです。
わたしたち自身はきよく愛に満ちた天国にふさわしくありません。
しかし神の子イエスの愛の生涯のおかげで、わたしたちは天国に入ることができるのです!
【おまけ】イエスの弟子は何人だった?
イエスの12弟子は全員ユダヤ人
イエスの弟子たちの代表、12弟子は全員ユダヤ人でした※2。
イエスが復活し、キリスト教会が誕生した後に加わったパウロも、ユダヤ人でした。
これらのリーダー以外の初期メンバーたちも、ほとんど全員がユダヤ人だったのです。
※2 イエスの12弟子のほとんどは北部のガリラヤ地方出身でしたが、イスカリオテのユダだけはユダヤの村ケリヨトの出身だったと考えられています。
イスカリオテは「ケリヨトの人」を意味するヘブライ語イシュ・ケリヨトに由来すると言われています。
あらゆる人種、民族、国籍に広がるイエスの弟子たち
しかしその後、イエスの弟子たちはユダヤ人と外国人の混血であったサマリア人の間にも広がり、ユダヤ教へ改宗していた外国人たちの中からもイエスの弟子となる人々が出てきました。
キリスト教の教えは外国人たちの間にも伝わってゆき、教会員の多くのメンバーが外国人たちの教会も地中海世界の各地に生まれてきたのです。
それから約2000年経った今、イエスの弟子たちはこの地球上の六大陸のすべてに広がっています。
イエスの弟子たちはユダヤ人だけではなく、あらゆる人種、民族、国籍の人々から成っているのです!
イエス自身がすべての国の人々を弟子としなさいと言いました。
イエスの弟子であるパウロも、このように書いています。
わたし自身、外国の教会に行ったとき、何のつながりもなかったのに、単にクリスチャンだというだけで親しく接してもらえた経験があります。
イエスの弟子たちは、人種、民族、国籍の違いを超えて、お互いに神とイエスを信じる神の家族である兄弟姉妹だからです。
まとめ:神がイエスによって与えた具体的な救いに感謝して生きてゆきましょう!
最後までお読みくださり、ありがとうございました。いかがでしたか。
この記事では、
- イエス・キリストは何人だったのか?
- イエスが特定の民族に生まれた3つの意味
- 【おまけ】イエスの弟子たちは何人だったのか?
について解説してきました。
イエスが何人だったのか、お分かりいただけたことでしょう。
神の子イエスはユダヤ人として生まれて、
- 神が約束を真実に守る方だと証明してくれました。
- わたしたちの罪の身代わりに死んでくれました。
- わたしたちができない完全な愛の人生を送ってくれたのです。
その結果、イエスを信じる者は、約束を必ず守る神の真実を今信頼できるようになり、やがて天国に入れるようになったのです。
神の子イエスはわたしたちを愛して、わたしたちを救うために人となり、あなたやわたしのために命を捨てました。
あなたが神の子イエスの素晴らしい愛を信じて、今から永遠に神に祝福された人生を送ることをわたしは願っています。
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